新日本キックボクシングの後楽園大会で伊原ジムの小笠原仁が初防衛に失敗するまで、日本人のムエタイ王者が2人もいるというキックファンにはたまらない黄金期が続いていたが、ついに残ったたった一人の日本人ムエタイ王者になった武田幸三も無念の防衛失敗で王座を失ってしまった。タイ国ラジャダムナンスタジアムウェルター級王者だった武田が本場からの刺客チャーンヴィット・ギャットトーボーウボンを迎え撃ったが3Rに肘で眉間を割られて大出血し3R終了時にドクターストップでTKO負けになりこれで日本人のムエタイ王者はいなくなった。
「もっと試合をしてもまれなくてはいけない」とベルトを失った武田がK―1が来年2月に開催するミドル級GPへの出場に前向きな姿勢を見せたが所属ジムの長江国政館長は「K―1出場はない。来年、もう一度ムエタイに挑戦させたい」と参戦を否定した。それに対し、かねてから武田との対戦を希望していたISKA世界ウエルター級王者の魔裟斗(22歳 シルバーウルフ)がそのK―1ミドル級日本予選で、武田との対決を再度熱望した。魔裟斗はK−1ミドル級GPに興味を示した武田に対し「K―1に出場してもマイナスにはならない。いい経験ができると思う。もちろん勝つ自信はあります」と強いラブコールと挑発を送った。魔裟斗は12月8日のK―1World GP決勝戦 東京ドーム大会にスーパーマッチで出場することも明かした。
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