繰り返すが、正にボーダーレスの時代だ。K-1、PRIDE、パンクラスなどが対抗戦をしたり、新日、ノア、全日などが他団体のタイトルを奪取したりするだけではない。プロレスラーが総合格闘技にチャレンジしたり、現役格闘家がプロレスのリングに数多く上がるという以前では稀なケースが当り前のご時世になった。
K-1 GPを史上最多の4度制したK-1を代表する王者、アーネスト・ホーストがK-1のリングで2度も破れたボブ・サップを相手にコブラツイスト。一方ではアメプロの2大メジャー団体のひとつだったWCWのスターであり、世界的な知名度を誇るビル・ゴールドバーグがジャック・ハマーを炸裂させる。かと思えば元UFC王者でPRIDE GP初代王者のマーク・コールマンがこれまた元UFC王者のケビン・ランデルマンと師弟タッグを組んで現役K-1選手とプロレスラーの大巨人コンビを丸め込み、あの現PRIDEヘビー級王者のノゲイラを王者決定戦で大いに苦しめたヒース・ヒーリングがあの名プロレスラーのテリー・ファンクとニューテキサスブロンコスを結成した。
主催の全日本プロレスの社長・武藤が言うように、正に色々な意味で「ファンタジー」なファイトが次々と展開され、ドームに集まったファンを魅了した。
第9試合 メインイベント 60分1本勝負 |
K-1 GP王者 | 5分15秒 | マルチファイター |
アーネスト・ホースト | 3カウント 横入り式エビ固め |
ボブ・サップ |
K-1 GPを4度制した男のプロレスデビュー戦だけにいきなりドームのメイン。しかも、相手は時の人であり、K-1という自分の土俵で2度も苦渋を舐めさせられた天敵ボブ・サップだ。 ホーストは前回のサップの入場をパロッてマドンナの曲で踊りながら入場。対してサップは天井からリングに舞い降りた。 このカードがプロレスのリングでこのタイミングで実現するとは考えられなかったが、W-1及び全日本の底力を見せつけた。 試合開始早々、K-1王者はプロレスでも非凡なセンスを見せた。走りこんでくるサップをスライディングで倒し、STFだ。サップを相手にコブラツイストまで繰り出す。しかも、ホーストのピンチには、何とオランダの名門格闘技ジムのオーナーでありホーストの師匠であるヨハン・ボスが乱入!サップが気を取られているところにホーストが豪快なイス攻撃。最後はエビ固めで丸め込んでサップから3カウント。 ホースト自信も初のプロレス試合に満足している様子で、今後もプロレスにも参戦する意志を表明した。 |
第8試合 60分1本勝負 |
元WCWスタータッグ | 17分57秒 | クロニック |
○ビル・ゴールドバーグ 武藤 敬司 |
3カウント (ジャックハマーから) |
×ブライアン・クラーク ブライアン・アダムス |
大会前からの武藤の振りもあり、アメプロチックな粋な演出で他の選手がリングインしてから遅れてドーム入りしたゴールドバーグが クラークにスピアーからジャックハマーを極め、武藤組がクロニックに快勝した。 |
第7試合 60分1本勝負 |
ゼロワン所属 | 5分34秒 | |
橋本 真也 | ギブアップ 逆エビ固め |
ジョー・サン |
醜いTバックで現れたジョー・サンに怒り心頭の橋本は相手を痛めつけて快勝。試合後「なめんなよ、武藤敬司!」と怒りのマイク。 |
第6試合 60分1本勝負 |
元UFC王者タッグ | 11分48秒 | K−1&プロレス大巨人タッグ |
○マーク・コールマン ケビン・ランデルマン |
3カウント ウラカンラナ |
ヤン・ザ・ジャイアント・コンビクト ×シン・ザ・ジャイアント・コンビクト |
ヤンはK-1戦士のノルキヤ、シンは新日本で活躍したT2000のジャイアント・シンだ。巨人チームは元UFC王者組を相手に大暴れ。さすがの王者組も体力で圧倒されるが、最後はコールマンがプロレスラーとしての成長を見せウラカンラナを極めて、勝利。 |
第5試合 60分1本勝負 |
全日師弟コンビ | 10分58秒 | ニューテキサスブロンコス |
小島 聡 ○馳 浩 |
3カウント 北斗原爆固め |
テリー・ファンク Xヒース・ヒーリング |
テキサス出身の総合格闘家のヒーリングはプライドでノゲイラと王座を争ったことがある強者だが、今回は地元のヒーローだったテリーと組んでプロレスデビュー戦だ。百戦錬磨のベテランタッグにプロレスの叩き込まれた。 |
第4試合 闘龍門MEXICO提供試合 60分1本勝負 |
17分40秒 | ||
○ウルティモ・ドラゴン カズ・ハヤシ |
ギブアップ 飛龍裸絞め |
×レイ・ブカネロ ウルティモ・ゲレーロ |
ケガから復活したドラゴンがルチャワールドを展開。 |
第3試合 60分1本勝負 |
12分28秒 | ||
ケンドー・カシン | ギブアップ 雪崩式飛びつき腕ひしぎ |
サブー |
第2試合 闘龍門MEXICO提供試合 60分1本勝負 |
13分18秒 | ||
○石森 太二 アンソニー・W・森 ヘンリー・III世・菅原 |
3カウント ウラカンラナ |
×コンドッティ修司 ミラノコレクションA・T YOSSINO |
第1試合 60分1本勝負 |
7分35秒 | ||
アブドーラ・ザ・ブッチャー | 3カウント (毒針エルボードロップから) |
SATA...yarn |
SATA...yarn(さたやん)こと佐竹雅昭は昨年末に総合格闘技からの引退を宣言。心機一転と言いたい所だが前回と同じ相手のブッチャーと対戦。反則王ブッチャーを相手にさたやんも反則を織り交ぜ大暴れ。しかし、最後は毒針を刺され万事休す。 |