ベテランノールールファンからK-1ファン、プロレスファン、柔術ファン、アマレスファンなど幅広くアピールできるようなカードを揃えた今回のプライド。
やはり、メインのヒョードルと藤田の試合はタイトルマッチではないにせよ、どちらが先に潰れるかというような試合展開が予想され非常に興味を引く。その藤田をTKOそして判定で2度も破っているK-1戦士クロコップは現役王者のヒョードルの首を狙っており、今回の試合結果によってはヒョードルとの対決、または王座への挑戦が早くも実現する可能性がある。しかし、今回の相手、ヒーリングは前回ヒョードルに完敗したもののノゲイラと互角に戦い、エリクソンを仕留めたこともある猛者であり、簡単には王座挑戦権を渡してくれるとは思えない。クロコップにとって今回が初のプライド正式ルールでの挑戦であり、不安材料ではあるがK-1ルールでボブ・サップを沈め更に勢いに乗るクロコップの戦い振り注目する。
UFCでノールールデビューした当時のドン・フライがその脂の乗り切った時期に唯一負けていた男がいた。その男とはその当時UFCの王者だったマーク・コールマン。今回はフライの7年越しのリベンジマッチとなる。ベテランの両者による老獪な試合を期待する。
そのベテラン対決に対し、フレッシュな対決として注目が集まるアローナvsアリスター・オーフレイム、そして浜中vsシェンブリ。アリスターはリングスの終わりの頃に活躍していたヴァレンタインの実弟でゴールデン・グローリーですごいメンバーの中で揉まれ実力をつけてきている。シェンブリは前回、バッティングのアクシデントがあったとは言え桜庭を破った強者。しかし、アブダビコンバットのスーパーファイトであのマーク・ケア−に勝利し勢いづくアローナと米国に渡りチーム・クエストで同じアマレス系の元UFC王者のクゥートゥアにしごかれて来た今回デビューの浜中との対戦で真価を問われる。
ロシアン・トップチームのヒョードルが王座に君臨する中、忘れかけられていた選手が遂にやって来る。元リングスでそのヒョードルが2階級王者になる以前、リングスの門番としてブラジリアン柔術戦士達外敵を迎撃していたミーシャ。ヒョードル達が活躍し始めた頃からあまり姿を見せなくなっていたが、ロシアでは当時斬新だったノールール大会のアブソリュートでボブ・チャンチンを破って優勝するなど実力は十分に持った選手。プライドとK-1を又にかけ現プライドミドル級王者シウバの首を狙い、連勝し勢いに乗るジャクソンが相手ではブランクのあるミーシャの不利は否めないが、強いミーシャの復活に期待したい。
6.8 PRIDE26 横浜アリーナ大会 決定2カード | |||
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第7試合 PRIDEルール | エメリヤーエンコ・ヒョードル (ロシアン・トップチーム) | VS | 藤田 和之 (猪木事務所) |
第6試合 PRIDEルール | ミルコ・クロコップ (クロコップ・スクワッド) | VS | ヒース・ヒーリング (ゴールデン・グローリー) |
第5試合 PRIDEルール | ドン・フライ (フリー) | VS | マーク・コールマン (ハンマーハウス) |
第4試合 PRIDEルール | クイントン“ランペイジ”ジャクソン (チーム・パニッシュメント) | VS | イリューヒン・ミーシャ (ロシアン・トップチーム) |
第3試合 PRIDEルール | ヒカルド・アローナ (ブラジリアン・トップチーム) | VS | アリスター・オーフレイム (ゴールデン・グローリー) |
第2試合 PRIDEルール | アンデウソン・シウバ (シュート・ボクセ・アカデミー) | VS | 高瀬 大樹 (フリー) |
第1試合 PRIDEルール | 浜中 和宏 (高田道場) | VS | ニーノ“エルビス”シェンブリ (グレイシー・バッハ・アカデミー) |