PRIDE K-1 修斗 JUDO
10.5 PRIDE武士道 ミルコの相手はドス・カラスJr.!グレイシー軍団の最終標的は吉田か。



柔術の大会以外で過去にこれほどのグレイシーの姓を持つ格闘家が一度に同じリングに登場したことがあっただろうか。ヘンゾ、ハイアン、ハウフ、ダニエル、ホドリゴがグレイシーvsジャパン5対5に出場。監督にホイス、セコンドにはヒリオンとホジャ。グレイシー一族の総力リベンジが始まった。

今の世界的なノールール系の流れはエリオとその長男ホリオンが中心となってプロデュースしたUFCから始まった。その大会にグレイシーの看板を背負って出場し見事連覇してグレイシー旋風を巻き起こしたのがホイスだった。当時からブラジルには柔術の道場は多くあったが、米国や日本を含む世界中にグレイシー柔術を認知させたのはホイスに他ならない。特に日本では日本古来の「柔術」の前にカタカナの「グレイシー」や「ブラジリアン」とついた名称に対しては胡散臭ささえ感じられても仕方がなかったはず。しかし、今や日本各地に柔術の道場やクラスができるようになり、「グレイシー柔術」及び「ブラジリアン柔術」というものの真価が当たり前のように認知されているのもホイスやヒクソンによる柔術の実戦性やすばらしさのリング上での証明なくしてはありえなかったと言える。

しかし、そんな全ての始まりだったグレイシーが桜庭戦での連敗などにより過去の名声として忘れられようとしている。今回の武士道では日本選手の新しいヒーロー育成のステップとしてグレイシーを担ぎ出したとも取れるが、グレイシーにとっては一族復権のチャンス。グレイシーにとって格闘技界における今後のポジションを決める重要な大会となる。

そのグレイシー軍団を迎え撃つジャパン軍の監督には吉田がついた。ホイス戦での因縁が残る吉田に対し"狂犬"ハイアンが「吉田をボコボコにしてやりたい」と噛み付いた。ホイス自身も吉田との再戦のチャンスをうかがっており、ヘンゾや他のグレイシーも吉田の首を狙っている。ミドル級グランプリを控える吉田には休む暇がなさそうだ。

この5対5以外に非常に興味をそそるカードがミルコ・クロコップ vs ドス・カラスJr.だ。年内にほぼ決定的と言われているヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードルとの重要なタイトルマッチを控えていながらウォームアップにと参戦を決めたクロコップの対戦相手を募集したところ、主催のDSEには50本程度の挑戦の電話があったという。しかし、どれも町の喧嘩自慢のような実績の無い人材ばかりで、しかも唯一、プロレス界からは全日本の若手選手が名乗りを挙げたが、未だプロでの実績も浅くDSEから断ったとのこと。そんな中、名乗りを挙げたのがDEEPの外国人選手のホープでもある覆面ルチャドールのドス・カラスJr.だった。空中殺法を中心とするメキシコのプロレスであるルチャ・リブレの選手だが、あのミル・マスカラスの実弟ドス・カラスの息子、つまりミル・マスカラスの甥であるドスJr.は2000年シドニーオリンピックのフリースタイルレスリングメキシコ代表に選ばれたアスリートだ。総合格闘技戦もDEEPで経験しており得意のレスリング仕込みのスープレックスで4戦2勝2敗(うち1反則負け)と成長盛りの選手。トップアスリートの身体能力にルチャリブレの身のこなし、そして身長197cm、体重100kgという均整の取れた大型ファイターだけにクロコップも足元をすくわれる可能性がないとは言い切れない。

10.5 PRIDE武士道 対戦カード
グレイシーVS日本
大将戦
浜中 和宏VSハイアン・グレイシー
グレイシーVS日本
副将戦
高瀬 大樹VSホドリゴ・グレイシー
グレイシーVS日本
中堅戦
中村 和裕VSダニエル・グレイシー
グレイシーVS日本
次鋒戦
三島☆ド根性ノ助VSハウフ・グレイシー
グレイシーVS日本
先鋒戦
カーロス・ニュートンVSヘンゾ・グレイシー
武士道ルールミルコ・クロコップVSドス・カラス Jr.
武士道ルール光岡 エイジVSクリス・ブレナン
武士道ルールハリッド"ディ・ファウスト"VSロドニー・ファベイラス
武士道ルールエメリヤーエンコ・アレキサンダーVSアスエリオ・シウバ
武士道ルール小路 晃VSマウリシオ・ショーグン
武士道ルールジェイソン信長VSセルゲイ・ハリトーノフ