新日本プロレスを退団後、橋本が自力で起こした団体ZERO-ONEも旗揚げから早一年がたった。もちろん新日本とは絶縁し、途中頼みの”カリスマ”猪木からも愛想を尽かされそうになり危ない場面もあったが持ち堪えた橋本真也に拍手を送りたい。
今大会は格闘技部門の”真撃”ではなく、通常のプロレス部門の大会として開催されたが参戦メンバーは多岐にわたった。暴走王・小川直也、元極真の猛者・小笠原和彦、ノアのGHCジュニア王者・丸藤正道やKENTA、元リングスの坂田亘、そして女子格闘技戦も組まれ、個性のある選手が集まり贅沢な記念大会となった。
第10試合 時間無制限一本勝負 |
UFO | 6分24秒 | ZERO-ONE |
小川 直也 |
TKO (STO) |
大谷 晋二郎 |
新日本プロレスの1.4東京ドーム大会で新日の佐々木健介と対戦し、消化不良の試合のまま引き上げてしまって観客の大ブーイングを受けた小川直也が2ヶ月ぶりにリングに戻ってきた。大会5日前の橋本達との合同練習の場では、今回対戦した大谷が乱入し小川にストンピングの嵐、弟分の村上にも反逆され小川は逆水平を喰らった。孤立した小川だが、リングでは圧倒的な強さを示した。裏切った村上に気を取られ開始早々大谷の攻撃を許した小川だったがあっというまにSTOの連発で大谷を叩きつけTKO勝ち。試合後、村上や田中が小川に突っかかり乱闘に。小川は「二人でも三人でもまとめてやってやる、この野郎!」と村上や田中らの挑戦を受けると宣言。そして、今大会のテレビ解説を務めた新日本プロレスの現場総責任者・蝶野正洋に詰め寄り、フェンス越しに睨んだ。蝶野は大接近してきた小川を無視し、リング上から蝶野を名指しにした橋本と睨み合った。新日本に対して態度を硬化していた橋本と小川だが、猪木からの指名で蝶野が実権を握る新体制になってから態度を軟化させ新日本と再度交わる可能性を示しだした。去年から不完全燃焼だった小川の今後のテーマがおぼろげながら見えてきたと言えよう。 |
第9試合 30分1本勝負 |
ZERO-ONE | 12分32秒 | フリー |
橋本 真也 | 3カウント (垂直落下式ブレーンバスターから) |
田中 将斗 |
キック連射にヒザ蹴り、DDT、ドロップキックに垂直落下式ブレーンバスターと全力で田中を仕留めにいった橋本は「田中のお陰ではじけさせてもらった。」と対戦相手を称えた。 |
第8試合 30分1本勝負 |
ノア GHCジュニアヘビー級王者 | 17分02秒 | ZERO-ONE |
丸藤 正道 | 3カウント (雪崩式不知火) |
黒川 尚浩 |
華麗な空中殺法で黒川を抑えた丸藤はZERO-ONEの観客も魅了した。しかし、黒川のキック攻撃に苦しんだ丸藤は「これから打撃対策もしなくては」と王者としての精進を約束した。 |
第7試合 30分1本勝負 |
極真小笠原道場 | 5分47秒 | ZERO-ONE |
小笠原 和彦 | KO (後ろ回し蹴り) |
崔リョウジ |
元極真空手の猛者・小笠原和彦が遂にZERO-ONEのリングに登場した。層の厚い極真空手の全日本大会で準優勝の経験もある小笠原は世界大会に出場したころ自己最高の104キロまで増やしたことがあるが、現在はスタミナを重視し81キロに絞っている。年齢はすでに42歳だが脂肪率4.7%前後とほとんど筋肉での81キロだ。体格で勝るリョウジをヒザ蹴り、上段蹴り、後ろ回し蹴りと足技の名手らしく蹴りで仕留めた。数人の空手家をセコンドに従えた小笠原は試合後ZERO-ONE軍と乱闘。遺恨を深めた。初戦を完勝で飾った小笠原は「2年近く実戦から遠ざかっていたが、20年近くも真剣勝負やってますから。橋本一本で行くが無理なら片っ端から倒していく。」と参戦継続を宣言した。 |
第6試合 ランバージャックデスマッチ 30分1本勝負 |
米国 LAボクシングジム | 7分53秒 | 米国 UPW |
ジョシー・デンプシー | ノーコンテスト |
ザ・プレデター |
第5試合 女子格闘技戦 3分3R |
J'd | 3R終了時 | オフィス荒武者 |
高橋 洋子 | ドロー |
久保田 有希 |
日本女子格闘家最強決定戦とも言えるL-1やReMixを渡り歩いた高橋とSMACKGIRLで無敗の久保田の対決。結果はドロー。 |
第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負 |
UPW | 23分49秒 | NWA |
○トム・ハワード サモア・ジョー |
ギブアップ (No.37) |
スティーブ・コリノ ×ゲーリー・スティール |
第3試合 30分1本勝負 |
日本 EVOLUTION | 3分11秒 | 米国 LAボクシングジム |
坂田 亘 | KO (飛びヒザ蹴り) |
ショーン・マッコーリー |
第2試合 30分1本勝負 |
ZERO-ONE | 11分26秒 | 藤原組 |
佐藤 耕平 | KO (ハイキック) |
藤原 喜明 |
第1試合 30分1本勝負 |
ZERO-ONE | 18分52秒 | ノア |
高岩 竜一 | 3カウント (デスバレーボムから) |
KENTA |