INOKI NHB PRIDE PANCRASE RINGS
8.8 UFO LEGEND 小川もノゲイラもワンパンチで一撃勝利!

8.8 第1回 UFO LEGEND 東京ドーム大会。格闘技大会で初のゴールデンタイム生中継だったがプロレスや格闘技の東京ドーム大会で観客動員数3万人を割ったのも初。しかし、生中継がTV放映され、お盆前の平日ということを考えると大健闘とも言える。

やはり、タイソンは来日しなかったが、ヒクソンはしっかりと猪木の解説席の後ろに陣取っていた。タイソンが来日しなかったことに対し猪木が謝罪。来日予定前にタイソンがドラッグを使用し暴れたため出国できなかったと弁明。その真相はわからないが、タイソンがらみで猪木発言が2度とも実現しなかった事実だけは残った。しかし、ヒクソンはリング上でも挨拶し、「ここ2年ほど非常に辛いこと(息子・ハクソンさんの事故死)が私に起こったが、今は100%戦う準備ができている。」ととてつもない悲しみからの復活を宣言した。UFOの川村社長も来年1月か2月に第2回LEGENDを開催し、小川か藤田をヒクソンにぶつける構想を口にしている。小川は試合後リング上から「やるなら日本で」とヒクソン戦をアピール。ノゲイラ兄も試合後、今後の標的は小川とヒクソンとも言っており、試合後ヒクソンにも握手を求めていた。ヒクソン、小川、ノゲイラ、藤田、この4人が絡むのであればどの組み合わせもドリームカードとなるが、欲張って総当りを観てみたいものだ。しかし、一部では現役引退間近のヒクソンはなんと5億円のファイトマネーを要求しているとも噂されており、ヒクソン戦実現の可能性はまだまだ測定不可能だ。

何と菊田を除く日本人男子選手7名がプロレスのリングに上がるプロレスラーだった。対する外国人選手は元オリンピック銀メダリストの他、ノールール格闘技界のトップクラスの選手がほとんど。プロレスラー達とトップの格闘家達がクロスオーバーした豪華で不思議な今大会は世間一般の視聴者たちの目にどう映ったのだろうか。評価が待たれる。


第9試合 メインイベント 5分3R
日本 UFO所属 34歳
1R 1分56秒 米国 サンキスト・キッズ・レスリングクラブ所属 40歳
小川 直也
TKO
(右ストレート)
マット・ガファリ

ガファリは現役の頃からは想像できない程、太って腹がでており、動きが鈍い。それでも果敢に組んでいき、一度は小川をテイクダウンすることに成功。しかし、ロープが近かった為、自らブレイクする。小川もローキックを放つが、キレはない。ノーガードで組んでくるガファリの顔面にスピードはないが重そうな小川の右ストレートがきまり、ガファリは鼻を押さえて後ろを向いてしまう。攻撃を続けようとする小川だが、完全に戦意を失ったガファリにレフェリーストップ。ワンパンチで元レスリング銀メダリストを退け大会を締めた小川だったが、ガファリでは役不足でミスマッチメークと言わざるおえない。世間にソフトとしての総合格闘技を問う今大会のメインとしてはガファリの練習不足の身体と動きでは説得力に欠けた。



第8試合 セミファイナル 5分3R
日本 猪木事務所所属 31歳
1R 2分46秒 日本 猪木事務所所属 38歳
藤田 和之
レフェリーストップ
(肩固め)
安田 忠夫

総合格闘技とプロレスの両方で活躍する猪木軍同志の対戦。それぞれのポジションを確保し、名を挙げていこうとする両雄が白黒をつけなければならないという厳しいマッチメーク。今大会、何気にプロレスラーvsヴァーリ・トゥーダーという構図の中、それぞれが総合格闘家と対戦したほうが盛り上がったのではないかと思われる。名のある対戦相手がそれぞれに見つからなかったのか大会間近で決まった対戦でしかも同門ということで両選手のモチベーションが心配されたが、両者激しい試合を展開。しかし、グランドになると藤田と安田の実力差がはっきりとでてしまう。グランドで藤田が安田をコントロール。最後は藤田の肩固めが安田をがっちりと捕らえて安田が落ちた。健闘を称え合った両者。勝った藤田もゴールデンタイム生中継というおいしい状況ながらノーコメントで会場を後にした。負けた安田は「失うものは何もない。又マイナスからのスタート。」と気持ちを切り替えていた。前日までプロレス巡業をこなしてのノールール挑戦には頭が下がる。



第7試合 5分3R
ブラジル ブラジリアン・トップチーム所属 26歳 2R 0分29秒 日本 パンクラスGRABAKA所属 30歳
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ
KO

(右ストレート)
菊田 早苗

体重差があるものの、アブダビコンバットで日本人では初の優勝者となり、寝技日本最強と言われる菊田はノゲイラ兄を相手にグランドで五分に渡り合う。高度なグランドの攻防を展開。1Rをグランドで互角に渡り合った菊田に対し、これはグランドでは難しいと思ったのか2Rにはグランドに誘う菊田を立てとばかりにスタンドに挑発するノゲイラ。ムエタイ系のジムで打撃訓練にも力を入れ完成された総合格闘家を目指すノゲイラは、さらに怪物級に成長していた。右ミドルを繰り出した菊田の蹴り脚をキャッチしたノゲイラはそのまま踏み込んで右ストレート一発。見事に菊田のアゴを捕らえて、菊田は大の字。完全KO。まさかの打撃決着に場内騒然。現PRIDEヘビー級王者と現パンクラスライトヘビー級王者の対決は前者が完全決着で勝利したが、菊田が体重差にもかかわらずグランドで互角に渡り合ったことから、ノゲイラ攻略の可能性が見えてきた。



第6試合 5分3R
ブラジル カーウソン・グレイシーチーム所属 34歳 2R 3分03秒 日本 UFO所属 28歳
ヴァリッジ・イズマイウ
レフェリーストップ

(グランドパンチ)
村上 和成

身長でもかなりイズマイウを上回る村上だが、ベテランのイズマイウにテイクダウンされ上を取られる。ブラジルに渡りブラジリアン・トップチームで2ヶ月間ノゲイラ兄弟やスペーヒーらにしごかれた村上だが、ポジショニングがうまいイズマイウにコントロールされる。上からパンチやヒザを落とされ鼻血をだす村上。下からチャンスをうかがう村上だが、動きが少なくなり、やられる一方の状況にレフェリーがストップをかけた。まだやれると抗議する村上だが、後の祭りとなった。



第5試合  5分3R
ブラジル ブラジリアン・トップチーム所属 35歳 3R終了時 日本 EVOLUTION所属 29歳
マリオ・スペーヒー
判定

3-0
坂田 亘

スペーヒーが坂田をグランドに持ち込み上を取る。坂田もスペーヒーをフロントチョークに引き込みまさかと思わせる場面を作ったが、さすがスペーヒー落ち着いて脱出。途中、グランドで上になったスペーヒーの額に坂田の肘が偶然当たり、カットし流血。しかし、試合は続行され、常にグランドで上になったスペーヒーが判定勝。攻める場面が少ないまま負けてしまった坂田だったが、ノールールでの潜在能力を垣間見せた。



第4試合 エキシビジョンマッチ 5分3R
米国 32歳
1R 1分50秒 日本 24歳
ジョニー・ローラー
レフェリーストップ

(マウントパンチ)
中村 千香

結局、対戦相手が当日まで決まらなかったローラーが観客に戦いたい格闘家はいないかと呼びかけ、観戦に来ていた今年4月に米国アマ大会の女子ゴールデン・グローブ・ライト級で優勝した中村千香が対戦に名乗りをあげ、実現。パンチを小刻みにだす中村。途中、アッパーがローラーに決まるが、ローラーはタックルで中村をふっとばし、マウントをとってパンチを繰り出したところでレフェリーストップの秒殺。



第3試合 5分3R
ベラルーシ rAwチーム所属 31歳 3R終了時 ブラジル ブラジリアン・トップチーム所属 26歳
ウラジミール・マティシエンコ
判定

3−0
アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ

まだ潜在能力を見せていないノゲイラ弟。しかし、UFCでパンクラスの近藤も破ったマティシエンコがタックルでノゲイラ弟をテイクダウン。絶えず上を取り、ノゲイラ弟を封じ込め、判定勝ち。「もう少し力をつけて次はお兄さんとやりたい」と抱負を語った。



第2試合 5分3R
米国 ミレティッチ・ファイティングシステムズ所属 27歳
3R終了時 日本 大阪プロレス所属 27歳
ジェンス・パルヴァー
判定

2−1
村浜 武洋

ヴァーリ・トゥードの試合ながら打撃の試合展開。前に出るパルヴァー。カウンターを狙う村浜。微妙な判定負けに村浜涙を呑む。



第1試合 5分3R
日本 チーム・アライアンスGスクエアー所属
1R 1分47秒 米国
横井 宏孝
タップアウト

(チョークスリーパー)
ブルドーザー・ジョージ

元リングスの横井はデビュー1年だが、前田日明の最後の内弟子であり将来を期待されるホープ。試合は横井が圧倒し、タックルでテイクダウン、マウントパンチからバックマウントパンチ、最後はきっちりとスリーパーをきめ、ジョージからタップを奪った。