K-1 PRIDE ZERO-ONE
7.14 福岡でK-1ルールによるK-1vsPRIDE&プロレス!


相手のルールとリングで、つまり相手の土俵で戦うことの厳しさ、そしてその厳しさと恐怖に打ち勝ちリングに上がる選手の精神的強さは想像に難しくない。今回、プライドからギルバート・アイブルとクイントン・ジャクソン、プロレスのZERO-ONEからジョシー・デンプシーがK-1のリングに参戦。前回のK-1ジャパンでのボブ・サップと違い、3者とも正々堂々とK-1ルールに則ってクリーンなファイトを展開した。

ちなみに石井和義館長のポケットマネーで観客を沸かせるファイトをした選手に支払うという「Dynamite!賞」賞金3万ドル(約360万円)は相手側のルールで正々堂々と戦いそれぞれ勝ち負けに関係無く根性を見せたアイブル、ジャクソン、デンプシーの選手で1万ドルずつ3等分にされた。




第6試合 3分5R
ニュージーランド アメリカンプレゼントボクシングアカデミー所属
2R 2分7秒 オランダ ゴールデン・グーリー所属
レイ・セフォー
KO
右ローキック
ギルバート・アイブル

いつも総合系でやっているようにいきなり襲い掛からず、慎重な構えのアイブル。ローやハイなどキレのあるキックをだすアイブル。セフォーもキレのあるパンチで応戦。お互いガードを固めるが、2ラウンドに入るとギルバートが総合のリングでは喰らったことの無いようなセフォーのピンポイントで襲ってくる強烈なローキックがギルバートの脚にきまる。セフォーの右ローがアイブルの左足にきまり、アイブルダウン。立ち上がるがもう引きずっており、時間の問題だがそれでも痛めた左足で気合を入れたキックをセフォーに叩き込むアイブル。しかし、冷静なセフォーは再度ローをアイブルに叩き込み決着をつけた。

やはり、「戦いやすいのはPRIDEの方」というアイブルは「今度はPRIDEのルールでセフォーと戦いたい」といい、もしPRIDEルールでのオファーがあれば8月の「Dynamite !」にもでたいとの意思をみせた。

一方のセフォーもDynamite!への出場の可能性は高いが、ターゲットはPRIDEミドル級王者のヴァンダレイ・シウバだ。セフォーもプライドのルールでもOKだという。K-1vsPRIDEの抗争は8月に山場を迎えそうだ。



第5試合 3分5R
ベラルーシ チヌックジム所属
5R終了時 オランダ ゴールデン・グローリー所属
アレクセイ・イグナショフ
判定

2-0
ピーター・アーツ

世代交代の下克上マッチとなるか注目されたこのイグナショフ対アーツの1戦。お互いヒザが得意で似たタイプのファイター同士。強いて言えばイグナショフがよりムエタイ的な戦い方で、アーツはよりオランダスタイルを色濃く残している。両者決め手を欠いた試合展開で僅差の判定でイグナショフが勝利。しかし、お互いすっきりしない様子。



第4試合 3分5R
クロアチア クロ・コップスクワッドジム所属 2R 2分6秒 オランダ メジロジム所属
ミルコ・クロコップ
TKO

パンチラッシュ
レミー・ボンヤスキー

アーツやホースとに続くオランダのホープと言われ、あのレイ・セフォーを倒したこともあるレミー・ボヤンスキー。フライハイのヒザやハイキックでミルコの勢いを止めれるかに注目されたが、今のミルコの勢いは本物で自信に満ち溢れている。ボヤンスキーも時折いいハイキックをミルコに入れていくが、2Rにはボヤンスキーから一度目のダウンを奪い、なおもミルコがすさまじいパンチのラッシュを続け、ガードを固めながら棒立ちになるボヤンスキー。アゴを引きガードを固めているボヤンスキーだがミルコのラッシュを受ける時間が長すぎたかレフリーが試合をストップ。確かにレフェリーのストップが早すぎたという意見もあり、少しもったいない結果となってしまった。



第3試合 3分5R
日本 正道会館所属 5R終了時 米国 LAボクシングアカデミー所属
武蔵
判定

3−0
ジョシー・デンプシー

最近日本ではZERO-ONEのプロレスのリングで活躍しているが、ボクシングを極めており以前ボクシングのIBFの4位にランクされていたというジョシー・デンプシー。それを迎え撃つ日本最強の武蔵は石井館長が他流試合で精神的に強くなれと他流との戦いが続いている。さすが、デンプシーのパンチは速くてキレがある。しかし、武蔵も他流試合でたくましくなったか、パンチの打ち合いでも引けを取らない。それでも武蔵はなかなか硬さが取れない。試合は徐々に武蔵がデンプシーを圧倒。ローキックを入れ、パンチでデンプシーをぐらつかせる。最終ラウンドにはマウスピースを飛ばされるようなアッパーも喰らうがプロレスラーの意地かデンプシーは倒れない。意地とタフさをみせたデンプシーを倒せず無念の雄たけびを上げる武蔵。判定ながら武蔵の完勝。

前日の会見では武蔵を突き飛ばしたり罵倒して大暴れしたが、実際の試合ではクリーンなファイトで根性もみせたデンプシー。やはり、さすがプロレスラーだ。



第2試合 3分5R
スウェーデン ヴァレンテュナボクシングキャンプ 1R 2分22秒 ブラジル 極真会館
マーティン・ホルム
KO

左フック 
グラウベ・フェイトーザ

現役続行か否かで注目されるフランシスコ・フィリョの後継者であるフェイト-ザは最近顔面パンチの技術もかなり上達し、慣れてきた様子だが、ホルムの勢いの前に1RでKO負けしてしまった。来年に極真の世界大会も迫っており、今後のフェイト-ザの行動に注目される。



第1試合 3分5R
米国 チーム・イハ所属 1R 1分55秒 フランス チャレンジボクシングマルセイユ所属
クイントン・ジャクソン
KO

右フック
シリル・アビディ

元々総合系の格闘家の中でも打撃系の選手ではなかったクイントン・ジャクソンだが、なんとアーツを倒したこともあるアビディをパンチで圧倒。ガードの甘いアビディのアゴを見事に捕らえ2度のダウンを奪い堂々のKO勝ち。



オープニングファイト第2試合 3分3R
日本 ドージョー・チャクリキ所属
2R 2分7秒 日本 正道会館所属
ノブ・ハヤシ
判定
3‐0
宮本 正明

2年2ヶ月ぶりのK-1の試合という大きなブランクのある宮本をあと一年で選手として完成するとチャクリキの会長から言われているハヤシが圧倒し、判定勝ち。試合後、宮本は現役引退の意思をちらつかせた。



オープニングファイト第1試合 3分3R
日本 MONSTER FACTORY所属
1R 3分 日本 日進会館所属
藤本 祐介
KO

左フック
滝川 りょう(左に令、右に羽)

マッチョでスキンヘッドの藤本が滝川を圧倒し、1Rに3度のダウンを奪いKO勝ち。