トッププロレスラーの藤田と永田を撃破、ルール上引き分けたが高田も内容では圧倒し異種格闘技戦とも言えるヴァーリ・トゥード戦で圧倒的強さを示し勢いに乗るミルコ。クロアチアでも警察のテロ対策特殊部隊での訓練や格闘技教官を務めた後、K-1用練習を毎日と週三回のレスリング練習をこなして来た。そんな絶好調のミルコに対し1月の中迫戦では王者になって慢心したのか生涯初のダウンを喰らい、今回は反省した筈のハントは前回とほぼ同じ128キロでオーバーウェイト。昨年優勝時より5キロオーバーで万全のコンディションとは言えない。コンディションの差は試合にそのまま現れた。
1R、2Rはハントがプレッシャーをかけ、ミルコは少し押されながらも得意のハイキックを放つ互角の展開だったが、3R一瞬の隙を突いてミルコが速い左ハイを打ち込みこれがハントの側頭部にジャストミート。生涯2度目のダウンを喫するハント。ミルコのハイを喰らって立ち上がるハントのタフさには脱帽だが不利は否めない。しかし、動きがいまいちでミルコを追いきれないハント。ミルコもどこかを痛めたか、どこか効いているのか顔をいがめながらその後無難に戦い5Rタイムアウト。両者初対決の頂上決戦はミルコに凱歌。K-1ナンバーワンの座はミルコの手に。
事実上、K-1最強の称号を手に入れたミルコはK-1ルール戦出場を訴えるPRIDEヘビー級王者アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラや同ミドル級王者との対戦をぶち上げた。ミルコはどちらが先に来てもOKで、しかもK-1ルールとPRIDEのヴァーリ・トゥード系ルールのそれぞれで戦いたいという。今年は格闘技の天才・ミルコが念願のK-1ワールドグランプリ王座とプライドの王座を制圧し立ち技と総合の2冠獲得に乗り出す。
そして、敗れたハントも「ヴァーリ・トゥードは準備できれば夏頃にチャレンジしてみたい」とミルコに負けじと総合格闘技戦への興味を示した。
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