2.11 K-1のリングで中量級世界最強を決めるK-1 W・MAX ワールドGPへの日本代表を決めるK-1 J・MAX JAPAN GRAND PRIXが代々木第二体育館が開催される。体格に恵まれた選ばれし者だけが勝ち上がれる通常のK-1GPでは日本人選手にチャンスが少ないが、中量級では最も競技人口も多く日本人だけでなくアジアの選手も含め世界中の選手に平等にチャンスがあるクラスと言える。逆から言えばムエタイをも含む最も優秀な選手が集まる最も過酷なクラスだ。
その過酷な中量級の日本代表を決めるとあって豪華なメンバーが揃った。やはり本命は魔裟斗。そして両者がデビュー当初、その魔裟斗をKOで破った小比類巻が対抗だ。両者が順当に勝ち上がれば決勝戦で両者の因縁決着戦が実現する。しかし、この両者の対決が実現する前に魔裟斗は大阪プロレス所属の村浜武洋、小比類巻はUFCジャパン王者の須藤元気を第一試合でまずは撃破しなければならない。中量級打撃系の最強を決める大会に何故と思われるかもしれないが村浜と須藤は両者共、打撃系の選手から見ると得体の知れない不気味さがある。村浜は現在プロレスもやりながら総合格闘技にも挑戦。初のノールール系の試合でなんとあのヒクソンの弟であるホイラー・グレイシーと引き分け総合格闘技界でも一気に株を上げたが元々はシュートボクシングの選手でSBでも王者だった。そして、1997年11月にK-1のリングで開催されたK-1フェザー級トーナメントでも優勝した実績の持ち主。身長163センチで今大会で一番体格的に劣っており、しかも打撃系の試合は約3年ぶりと不安も多いが総合、打撃系、プロレスと3つを又にかけて活躍できる数少ない才能あふれる選手の村浜は何をしでかすかわからない魔裟斗にとっても油断できない相手だ。
小比類巻の初戦の相手の須藤も不気味だ。芸術的な入場演出で話題をいつも集める須藤だが、UFCジャパン王者の山本を破りUFCジャパンのベルトを保持し、以前はあのバス・ルッテンの主催するビバリーヒルズ柔術クラブで学びパンクラスやリングスで活躍した実力派選手。総合格闘技の試合でもトリッキーな動きもみせる非常に身体能力の高い選手で打撃に関してはどこまで対応出来ているかは疑問だが変幻自在な動きで小比類巻のペースを乱すことも考えられ油断がならない。
そして、世界の名のつくベルトを保持する新田と大野の王者対決も好勝負が期待できる。どちらが勝ち上がってきても小比類巻や須藤にとってイージィーな相手ではない。そして残るもう一組の正道会館全日本ウェイト制の空手王者の安廣とシュートボクシングでも活躍する”立ち技バーリトゥーダー”の異名を持つ後藤の対決も正に異種格闘技戦の様相だ。魔裟斗が村浜を破ったとしても、普通のキックの選手とは違う動きをする選手との連戦になる。
遊びと練習のメリハリと集中力を強調するが今はすべてを練習に集中している魔裟斗か。
心の師と呼ぶ日本格闘技界の重鎮・黒崎健時の黒崎道場に入門し全てを賭ける小比類巻か。
プロレスラーの意地を見せ優勝し、猪木軍入りを目論む村浜か。
生前、兄のK-1出場を楽しみにしていた妹のため優勝を誓う新田か。
苦労している両親の為に一攫千金を狙う後藤か。
一気にメジャーを狙う大野か、須藤か、安廣か。
いよいよ決戦。
2.11 K-1 J・MAX 2002 JAPAN GRAND PRIX 国立代々木競技場第二体育館大会カード リザーブマッチ 小次郎 VS 隼人 (ウィラサクレック) (PHOENIX) トーナメント1回戦 第1試合 小比類巻貴之 VS 須藤元気 (チーム・ドラゴン) (東京元気大学格闘部GGG) トーナメント1回戦 第2試合 新田明臣 VS 大野崇 (全日本キックボクシング連盟、 (BENEC) シンサック・ビクトリージム) トーナメント1回戦 第3試合 魔裟斗 VS 村浜武洋 (シルバーウルフ) (大阪プロレス) トーナメント1回戦 第4試合 安廣一哉 VS 後藤龍治 (正道会館) (STEALTH) トーナメント準決勝第1試合 1回戦第1試合の勝者 VS 1回戦第2試合の勝者 トーナメント準決勝第2試合 1回戦第3試合の勝者 VS 1回戦第4試合の勝者 トーナメント決勝 準決勝第1試合の勝者 VS 準決勝第2試合の勝者