4月6日に米国ネバダ州ラスベガスで行われる世界ボクシング協議会WBC、国際ボクシング連盟IBF世界ヘビー級王者レノックス・ルイスに同級元統一王者マイク・タイソンが挑戦する
の発表記者会見がニューヨーク市内のホテルで現地時間の22日に行われたが全身黒ずくめのいでたちで壇上に現れたタイソンが後に登場したルイスに突然詰め寄りそれがきっかけとなり両陣営20人強入り乱れての大乱闘に発展し会見は中止となってしまった。
各テレビ局はこの前代未聞の大乱闘会見をトップニュースとして取り上げた。会見場は一瞬にして修羅場と化し、立会人だったWBC会長のスライマン氏までもその乱闘に巻き込まれて失神。病院送りになってしまった。仕掛けたのはタイソン。壇上に上がってきたルイスに急接近し、ルイスのボディーガードが即反応。タイソンとルイスの間に割って入るかたちでタイソンを押し戻そうとしたことにタイソンがキレて20人ほどの大乱闘が勃発。タイソンのフックは空をきったがルイスの右がタイソンの額をかすめタイソンは流血。タイソンも乱闘のドサクサでルイスの脚に噛み付き歯形を残したという。記者会見は即中止。会場から引き上げるルイス陣に対し、タイソンはフォーレターワード(放送禁止の汚い言葉)でののしった。
乱闘後、タイソン側はルイスに接近したのは殴るためでは無く「言われた通りにやった」と演出だったことを主張。事前に言われた通り壇上でルイスと顔をつきあさせてポーズをとる為に接近したところ、過剰反応したルイスのボディーガードがタイソンを突いたことにタイソンは腹を立てたという。現在、コミッションらが事実確認を急いでいるが、もし、タイソン側の証言事実だとしてもこの大乱闘がボクシング界今世紀初の大一番の実現を危うくしたことは間違いない。この試合が予定されているネバダ州のコミッションは1997年にもイベンダー・ホーリフィールドとの試合中タイソンが相手の耳の一部を食いちぎった事件で実質1年間の無期限出場停止処分をタイソンに下したことがある。今回も5人のコミッショナーによって審議されるが今月29日には聴聞会が開かれタイソン本人も召集されるという。タイソンの精神鑑定も必要との声もあがっているらしい。この件だけではなくタイソンは記者を殴ったり、夫人から離婚訴訟を立てられたり、レイプ疑惑も続いており踏んだり蹴ったりだが、良い悪いは別としてプロフェッショナルであり興行的に、そして話題性も含めこれほど世界の注目を集める格闘家は他にいないだろう。