NEW JAPAN INOKI ZERO-ONE
10.8 小川vs藤田?橋本vs佐々木健介?柴田は異種格闘技戦!



新日本プロレスの藤波社長が新日本の10.8 東京ドーム大会について仰天プランがあることを明かした。それは、初の中国の散打とプロレスの異種格闘技戦、小川直也vs藤田和之の猪木軍頂上対決、そして米国へ格闘技修行のため行方をくらましていた佐々木健介の橋本真也へのリベンジ戦だ。

まず、中国の打撃と投げをメインにした格闘技”散打”とプロレスの初対抗戦はほぼ実現しそうだ。新日本の若手ホープの柴田勝頼(21歳)が10月8日の東京ドーム大会で初の異種格闘技戦を体験する。その柴田に対するは散打の2001年8月27〜29日に中国・広州南海体育館で開催された散打全国大会の90キロ級王者、郭 輝(21歳)。問題の試合ルールは、1R2分の3ラウンド、8オンスのグローブを着用し、殴る・蹴る・投げるを主体とし寝技は禁止。KO、ギブアップ、ドクターストップ、判定で決着をつける。非常に散打ルールに近くプロレスラーには不利なルールだがあえて相手のルールに歩み寄るという対猪木軍でK-1が見せた勇気のある行動だ。相手のルールで戦う柴田は、郭は動きが良く蹴りの早い選手なので打撃ではなく投げで攻める作戦だという。 もう始まっているプロレス・格闘技ボーダレスに対して若手を起用し水面下で対応の準備をしていこうという新日本の姿勢が垣間見れるカードだ。

小川直也vs藤田和之に関しては実現の可能性と必要性には疑問符がつく。 藤波社長は、IWGPヘビー級王者・藤田と猪木軍総大将の小川の2人にも、東京ドーム大会への参戦オファーを出したことを明かした。もし、実現すれば、猪木軍内の頂上対決となり、しかもIWGPのタイトルマッチとなれば間違いなくメインになるであろう。猪木にも直談判でこのビッグプランを提案するという。しかし、当の小川と藤田はそれぞれの テーマを抱えており、今頂上対決で同じ猪木軍内で潰し合う必要性は見えてこない。小川は11月にPRIDEのリングでの高田戦や12月頃の対K−1との全面対抗戦を優先するだろうし、藤田は何と言っても前回惨敗したK−1戦士ミルコ・クロコップへのリベンジマッチをしない限り前には進めないだろう。

  橋本真也vs佐々木健介に関しては10月に復帰を予定している健介にとっては望むところだろう。健介は4月9日の大阪ドーム大会で橋本にKO負けの屈辱を味わって以来、長期欠場し海外で総合格闘技修行を現在も行っている。アメリカのドン・フライの道場で寝技を鍛え、オーストラリアやタイでボクシングやムエタイの特訓も行ってきた。そんな健介の復帰戦は橋本へのリベンジ以外に考えられない。藤波社長が「健介の気持ちを考えればまず橋本にリベンジさせたい。もし、健介から連絡があれば、周りがなんと言おうとそのカードを組みますよ」と強気の発言をしているが現実は難しい。藤波社長は絶縁した橋本に頭を下げてまで、健介復活のために橋本とのリベンジマッチを実現させる決意だが、先日、マーク・ケアーZERO-ONE参戦の件で橋本に絶縁を言い渡した新日本プロレス実質のオーナーである猪木からも許可をとらなければならないし、しかも、実際に新日の都合で絶縁から無理やり復縁され引っ張り出される橋本の心情が無視されているような状況だ。その藤波社長の発言に対し、やはり橋本が静かにしかし強烈に反発した。橋本は「何を言っておられるのか、もう少し自分の立場を考えて発言された方がいい。新日本との関係がどうなっているのかを忘れたんですか?名前を出してほしくもない。健介戦にも興味はない。そんな話聞かされても笑いしか出てきませんよ。話したくもないです。」、「先のことは分からないけど、現時点では完全に関係は切れている。」とあっさりと完全否定した。実現の可能性はきわめて低い。

このプロレス日本上陸50年を記念した10・8東京ドーム大会にかける新日本プロレスの意気込みは強い。ノアからGHC王者(10.8まで秋山が防衛していれば王者として)秋山が初の新日マットに上がる。そして藤波社長自身もデビュー30周年記念試合としてボブ・バックランドとのコンビ結成し、なんとあのドリー・ファンクJrとテリー・ファンクの「ファンクス」と初対決するという往年のプロレスファンにとってはすごいビッグマッチの実現に取り組んでいるという。その上更に、上記の異種格闘技戦、小川・藤田戦、橋本・佐々木戦が実現すれば記念大会の名に恥じないものになるに違いない。