NEW JAPAN INOKI 10.8 新日・東京ドーム大会カード決定
小川vs藤田戦消滅!健介vs藤田戦決定!小川は新日と絶縁宣言。




佐々木健介が新日本の10.8東京ドーム大会でIWGP王者・藤田を相手に182日ぶり国内復帰戦に臨む事が決定した。9月18日に健介が新日本事務所で藤波社長に猪木軍との対決を直訴した結果、受け入れられたもの。まだ、IWGPタイトル戦になるかどうかは決定していない。これは健介が猪木の提示した藤田vs小川の「1億円マッチ」をブチ壊した形となる。この日、事務所に現れた健介は、鬼気迫る表情で社長室に直行し藤波社長に猪木軍の現総大将・IWGP王者の藤田との一騎打ちを訴えた。喜んだ藤波社長は、即座に米国の猪木に国際電話し藤田vs健介戦で行くと社長決断を伝えたところ当初小川vs藤田の1億円マッチを提案してきた猪木の答えは「そうか」の一言だけだったという。藤波社長は「小川と藤田には、一番大事な本人同士の言葉がなくて寂しかった。今日、佐々木選手の熱い気持ちを聞き、新日本として全面的にバックアップしようと決めました」と土壇場のカード変更の理由を述べた。

「あいつにすべてをぶつけたい。男と男の純粋な戦いをする。あの時のオレは、どこか腐っていた。自分自身を打ち破った今のオレとして藤田と戦いたい」と述べる健介にはこの藤田戦直訴に至までの理由があった。 さかのぼること今年の3月9日に新日本4・9大阪ドームの健介対藤田戦が発表され、藤田から同試合のIWGPのタイトルマッチを要望されたが、健介は3・17名古屋でスコット・ノートンに敗退して王座から転落した。  その後、3・20代々木第2のリング上で、IWGPベルトを奪われ傷心の健介は、猪木とともにリングを占拠した藤田の前でマイクを持ち、なんと「正直、すまん!」と謝ってしまった。これに猪木が激怒。結局、猪木会長の強権で、同カードを中止にされ藤田戦は橋本戦に変更され、その橋本に失神KOされる二重の屈辱を味わった。その後、渡米し約半年間の格闘技特訓を終え、今月上旬に帰国。会社側に復帰戦となる10・8の対戦相手に一任していたが新日本から打診を受けなかったため、9月16日名古屋のリング上で、ファンに猪木軍との対戦をアピール。「名古屋で猪木軍とやりたいと言ってから、頭の中にずっと藤田がいた。今のあいつの強さに興味がある」と健介。今はIWGPのベルトに興味はなく、タイトルマッチでもどうでもいい、どんなルールでもいいと健介はいう。

そんな挑戦状を叩きつけた健介に対し、IWGP王者の藤田和之が19日に会見を開き余裕の態度で挑戦者である健介をこき下ろした。「覚悟を決めてリングに上がって来い。今じゃ立場も実力も違う」と格の違いを強調した。さらにほとんど練習していない状況まで報告。傷はまた開く可能性が高く、いつ障害が出るか分からない状態のため、近所の散歩やイメージトレーニングしかしていないという藤田。 米国で5カ月間のヴァーリ・トゥード特訓を敢行してきた健介について、藤田は「たったの半年で変わるのかな」、「グローブも着けても着けなくても変わらないと思うけど」と鼻で笑った。そして、ルールやタイトル戦にするか否かについても会社側に一任した。

一方、師匠猪木に言われ10.8東京ドームでの藤田戦にその気になっていたにもかかわらず突然新日本にカードからはずされた"暴走王"小川直也は新日本に絶縁状を叩きつけた。当初、猪木会長が「これならチケットが売れる」と10.8東京ドームでの小川VS藤田の「一億円」マッチを提唱し、藤波社長も賛同していたが、藤波社長が健介の直訴を受けて強引に健介VS藤田戦を決めてしまい、小川の試合はドタキャンになった。驚きそしてあきれたのはもちろん当事者の小川。 「そのつもりでいたのにどうなっちゃったんだ、という感じ。こういうことなら、もうオレの名前を出すな。健介もたった5か月でなにが変わるんだ? アメリカに5カ月行って強くなれればみんな強くなれる。あと5年修行してこい。でもそしたらじじいだな。しょせんオレと同じ土俵では戦えないってことだ」と藤田同様健介を見下した。「もともと新日本に思い入れはない。逆に(出場が)流れてよしとしなくちゃな。もう新日本に出ることはほとんどないでしょう。こんなカードでK−1にどう対抗しようというのか。K―1に勝つことも考えてないでしょうが」と新日本の突然のカード決定や方針に対し吐き捨てた。小川は同日の10.8K−1福岡大会への視察や11.3PRIDE17における高田戦にターゲットを絞ると言う。これまでも11月3日の高田戦に備えて長期的に練習してきており、試合したい気持ちはいっぱいだが、すべて11月3日にぶつけたいと小川は言う。あとは高田の返答次第だが場合によってはPRIDEに乗り込むとも予告した。立ち消えた藤田戦については「もっと大きな舞台でやった方がいい。新日本でやらなくて良かった。」と捨て台詞を残した。

  今度は、その小川の新日本に対する絶縁宣言に対し、藤波社長が批判した。小川について「人の話に反論するだけなら簡単。だったらなんでもっと早く、自分から藤田とやりたいと言わなかったのか」と不快感を示した。

新日本10・8東京ドームカードについては柴田勝頼と異種格闘技を行う予定だった中国武術、散打の郭輝(=コークイ)が、9月中旬の練習中に負傷して入院治療。このため2001年の中国第9回散打全国大会90キロ級3位、任艶兵(=レンインピン)が代役出場することになった。 そして、健介の一連の勢いにつられる様に再度、猪木軍対新日本の対抗戦が勃発する。新日本は4・9大阪ドームで猪木軍に大敗。健介が、橋本に敗れ、IWGP王者のスコット・ノートンが藤田に王座を奪われた。今回は健介に続けとばかりに正規軍の中西とT2000の小原が超党派で決起。中西が安田と、小原はグッドリッジと勝負することになった。一時は格闘技志向に走り、リングスにも参戦かと噂された小原がはじめてPRIDE系の選手と交わる。どういった戦いを見えるのか。

そして、なんと蝶野がドーム興行で初めてカードから外された。しかし、蝶野自身は徹底して無言を決め込んでいる。同大会には2対4のハンディキャップマッチに挑むシルバとシンの超巨人コンビを送り込む蝶野だが、沈黙する蝶野はより不気味だ。  



 

10・8東京ドーム大会対戦カード

シングルマッチ 佐々木 健介 VS 藤田 和之 シングルマッチ 中西 学 VS 安田 忠夫 プロレス50周年ドリームマッチ 秋山 準 武藤 敬司 永田 裕志 VS 馳 浩 タッグマッチ 長州 力 天山 広吉 西村 修 VS 小島 聡 IWGPジュニアヘビー級選手権   成瀬 昌由 (王 者)VS ケンドー・カシン(挑戦者) 藤波辰爾デビュー30周年記念試合 藤波 辰爾 テリー・ファンク ボブ・バックランド VS ドリー・ファンクJr シングルマッチ 小原 道由 VS ゲーリー・グッドリッジ 異種格闘技戦 柴田 勝頼 VS 任 艶 兵 ハンディキャップマッチ ジャイアント・シルバ 鈴木 健三 井上 亘 ジャイアント・シン VS 吉江 豊 棚橋 弘至 6人タッグマッチ 獣神サンダー・ライガー AKIRA 田中 稔 外 道 エル・サムライ VS 邪 道