K-1軍総大将バンナが「K-1を守るため、命を賭けて戦う」
猪木軍総大将小川も「まだ俺が残ってる、戦を避けては通れない」
遂に開戦されたK-1軍vs猪木軍対抗戦は当初の予想に反し、2勝1敗とK-1軍が勝ち越した。リングはK-1の舞台と言えど、ルール的には寝技はノーリミットなど総合格闘技よりであり、いくら短期集中的にK-1の選手が寝技を練習したからと言っても総合よりのルールでは太刀打ちできないというのが大よその予想であった。そんな中、ローゼはグランドで安田の袈裟固めのような体勢から切り返し、マウントまでとり、総合への対応力を示し、クロコップはステップで藤田のタックルを切り、絶妙なタイミングで膝蹴りを決めて勝利を掴んだ。それらの結果を石井正道会館館長は「今回は運が良かっただけ」と評しながら「K―1は総合格闘技にも充分対応できる。今後は世界最強のK―1を目指す」と宣言した。今後はK―1以外のマットでもバーリ・トゥード戦を行っていく予定だという。しかも、9月以降は日本人選手も加わってくるという。正に全面戦争を仕掛けるようだ。藤田から初の総合格闘技戦で勝利をもぎ取ったクロコップについてプライドでもどこでもオファーがあれば、リングに上げると石井館長が言えば、クロコップ本人も館長から任務が下されれば誰とでも戦うと宣言。クロアチアにもどってからもヴァーリ・トゥードの練習は続けるとのこと。
そのクロコップやローゼの勝利を目の当たりにして大喜びしていたK-1の総大将バンナも同じく「K-1を守るため、任務が下されれば命を賭けて戦う」と新たに対猪木軍戦に向けての決意を語った。クロコップは10月8日のK-1ワールドGP敗者復活戦に集中、バンナも12月の決勝戦に集中するが、それ以降は両者共、全面対抗戦への参戦が濃厚だ。
勢いづくK-1軍に対し、負け越してしまった猪木軍サイドももちろんこのまま黙っているわけにはいかない。猪木軍総大将の小川直也が「猪木軍はほとんど崩壊だろ、だけどまだ俺が残っている」、「俺は勝つ気だ」とK-1軍の制裁に乗り出す姿勢を新たに見せた。
もう一人の残された看板である橋本真也がIWGP王者として負けてしまった藤田に対し、K-1に奪われたプロレスの威信をデスマッチで取り返して来いと激を飛ばした。しかし、万が一、もう一度藤田が不覚を取った場合は、ゼロワンの橋本として自らが行くことも辞さない意向も示した。
もちろん、やられた藤田と安田本人達も「必ず、リベンジしてやる」と闘志を再燃しているという。
彼らだけではない。新日本プロレスの中西は会場で旧友の藤田や安田がやられるのを目の当たりにし悔しい思いをしており、永田も新日本やプライドへの殴り込みをほのめかし、そのターゲットの一人に永田を挙げているK-1に対し、「K-1が新日に乗り込んでくるというなら、やってやりますよ」と迎撃を宣言した。