8.28 「Dynamite ! SUMMER NIGHT FEVER in 国立」の全7カードが出揃った。石井プロデューサーが発表したもので、追加の2カードのひとつは先のK-1ラスベガス大会でK-1の雄、あのマイク・ベルナルドをK−1ルールでまさかのKOに下して勢いづく“PRIDEの番人”ゲーリー・グッドリッジが、先の極真の対外大会である「一撃」で判定負けはしたものの極真ルールにチャレンジし、現ウエイト制重量級王者のレチ・クレバノフを相手に引けを取らない試合をみせたK-1の“不倒王”ロイド・ヴァン・ダムがPRIDEルールで激突する。極真ルールの試合にチャレンジし、やはり倒れなかったヴァン・ダムが今度はPRIDEのノールール系の試合に挑む。
そして追加カードのもう一方は現PRIDEミドル級王者の“サクラバキラー”ことヴァンダレイ・シウバが未知のK-1の強豪ジェレル・ヴェネチアンと対戦する。こちらもPRIDEルールだ。ヴェネチアンはオランダのボスジム所属の強豪選手。この大会間近で来日してから対戦相手を知らされたシウバだが「誰とでも戦う」と王者の貫禄を見せつけた。しかし、シウバのコーチはシウバの試合が第一試合に組まれたことと、対戦相手が無名選手であり、しかもこの間近で情報もないことに関し、「主催者側は王者のシウバにもっと敬意を払うべきだ」と不満を露わにした。
全カードが出揃いほっと一息の主催者側だが、石井プロデューサーはこのカードに満足していない。無敵を誇る王者・シウバとの対戦を30人近い格闘家に打診したが断られたという。故アンディー・フグさんの3回忌法要に出席した石井プロデューサーは「こんなチャンスになぜ誰も名乗りをあげないのか。日本人選手にはアンディー・スピリットを持って欲しい。誰か挑戦する日本人選手がいれば、大会前日でもボスジムのイワン・ボス会長に頭を下げてでもカードを変更するつもり。」と勇気のある日本人選手の出現を切望した。
格闘技史上、最大級の規模を誇る今大会は、日本を含む世界5カ国及び1地域で放送されることが決定した。ヴァーリ・トゥードの本場ブラジルでは地上波で、UFCを生んだアメリカではディレクTVなどがPPVで放送。そして、インドネシア、カナダ、グアムでも録画中継が放送される。海外用TV解説者として、ビル・ゴールドバーグの採用が決まった。又、ヨーロッパの柔道王国と呼ばれるようになったフランスも吉田効果で興味津々で、多くのマスコミを送り込んでくるという。知名度、規模、収益など色々な意味で最大となりうる大会と言えよう。
8.28 Dynamite! SUMMER NIGHT FEVER in 国立 全試合カード | |||
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第7試合 特別ルール | 桜庭 和志 | VS | ミルコ・クロコップ |
第6試合 特別ルール | 吉田 秀彦 | VS | ホイス・グレイシー |
第5試合 PRIDEルール | アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ | VS | ボブ・サップ |
第4試合 K-1ルール | ドン・フライ | VS | マーク・ハント |
第3試合 K-1ルール | セーム・シュルト | VS | アーネスト・ホースト |
第2試合 PRIDEルール | ゲーリー・グッドリッジ | VS | ロイド・ヴァン・ダム |
第1試合 PRIDEルール | ヴァンダレイ・シウバ | VS | ジェレル・ヴェネチアン |