BOXING 11.17 WBC,IBF世界ヘビー級タイトルマッチ結果
レノックス・ルイス、KOリベンジで王座に返り咲く




11月17日(米国現地時間) 米国ネバダ州ラスベガス、マンダレイベイ・イベンツセンター

WBC,IBF世界ヘビー級タイトルマッチ 12回戦
前WBC,IBF世界ヘビー級王者
元世界統一ヘビー級王者  36歳
39勝(30KO)2敗1分
111.8kg(計量時)
4R 1分29秒 WBC,IBF世界ヘビー級王者  29歳
35勝(29KO)3敗
107.0kg(計量時)
レノックス・ルイス
KO
(右フック)
ハシム・ラクマン

たった209日でレノックス・ルイスはWBC,IBF世界ヘビー級王座に返り咲いた。
4月に南アフリカで行われた防衛戦でハシム・ラクマンに5ラウンドにワンパンチでKOされ王座を失ったルイス。ラクマンはなにかと「ルイスはゲイだ」などと罵声をルイスに浴びせ挑発し、一時は乱闘騒ぎにも発展したが、試合二日前の計量では両者の間を高さ3メートル近い鉄製の柵で仕切られたせいか、それとも試合が近づき緊張しているのかラクマンの口撃は鳴りをひそめた。前回の対戦時と比べてラクマンはほとんど変わらない体重に対し、ルイスは2.9kg絞ってきており前回のKO負けは「ラッキーパンチと自分の調整ミス」であることを強調。「ラッキーパンチは2度は続かない」と自信をみせた。俄然、試合前から静かにヒートアップしていく。

試合の序盤から挑戦者ルイスは足を使い、左ジャブを繰りだし150発近くだしたジャブの半分程ヒットしている。なかなか距離を詰められない王者ラクマン。「前回5ラウンドでKOされたから、今回は4ラウンドでKOしてやろうと思った」というルイスは思った通りの4ラウンド左フックから右フックの返しを王者に叩き込み、仰向けにダウンさせた。完全KOリベンジで3度目の王座に返り咲き。ルイスの尊敬するモアメド・アリの3回ととイベンダー・ホリフィールドの4回に続く快挙。10年間トップを走り続けた新王者ルイスは年齢のこともあり、負ければ引退に2文字もちらつく状態だった。ルイスは「真の王者は俺だ」と胸を叩いた。一方、KOされ頭をマットに打ち付けたラクマンは試合後病院に直行。「ルイスの左右フックが強烈だった。」と素直に新王者を称えた。

王座に返り咲いたルイスの次のターゲットはなかなか実現しなかったマイク・タイソン戦だ。リング上からタイソンに対し「都合がつくまで待つ」というメッセージに対し、それを見ていたタイソンは自宅から「必ず戦うことになるだろう」とメッセージを投げ返してきた。タイソンは世界戦まであと2試合必要だと言っているが夢の対決までのカウントダウンはもう始まっている。